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「ハイ!では、俺らを抜いた6人の枠をかけてオーディションを開催しま~す!」
ヒデキは司会者かのように手を叩いて仕切る。
すると腕に覚えのある貴族たちが、苛つきながらも前にでる!!
「まぁチャンスは平等なんだからいきりたつなって!
まず俺の初級魔法を受けて立ってられなきゃな 」
そう言って、ヒデキは雷の初級魔法がくりだす。
『サンダーボルト』
ヒデキの放つ魔法は詠唱なしでも、初級以上の威力を持つ。
『ぐわぁあ!!』
「ありゃりゃ。大分減っちまったな……口だけじゃねぇか。
手当ては先生に任して、12人にしぼって後は1対1でいこうか。
それで残りの6人がメンバーだなぁ」
ヒデキは実力を認めた、パリス、ステラ、ファビオ、コービー、ヒロシ、ケインの6人と残りの対戦相手6人を選出することにした。
ヒデキは先程の6人に告げ、ホムラのいる所へ向かわせる。
もちろん残された貴族達からは罵声が飛ぶが、ヒデキは気にしない。
しかし、止まない罵声に苛立ってくるヒデキ。
(お兄ちゃん。キレちゃ~ダメだよぉ)
イツミからテレパスという脳に直接話しかける魔法で諭される。
(あぁ。危なかったが大丈夫だ。ありがとな)
ヒデキは落ち着きを取り戻す。普段ギルドの任務などでは冷静なヒデキだが、学園では貴族の跡取り達の振る舞いに、たびたびキレそうになる。
イツミも同じだが、ヒデキが本気になった時に学園生活が終わると確信しており、せめて自分だけでも冷静にと努めている。
ヒデキは溜め息を1つつき、今だ納得のいかない貴族達に向かう。
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