貴族社会と仲間

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ヒデキは武器をださず、ダルそうに立っている。 「なめてんのか!てめぇ」 8人は貴族の割りに口が悪い。 「武器を構える価値がない。 俺は貴族や、平民。大きくでれば王族すら、平等であるべきだと思っている。 チカラがある。それが全てだと思っている貴族どもにはちょうどいいお仕置きだと思うがな」 ヒデキは自分との実力差、考え方を諭すようにいうが、聞く耳を持たないようだ。 「なめんなぁ!!」 貴族が全員で連携技をくりだしてくる。 家同士の付き合いやパーティーでの親交。 放課後の修練などで仲良くなり、授業でも互いに技を磨きあっていた仲だからできるのだ……が! ヒデキに全ていなされ、それぞれ一撃づつカウンターをうけていた。 「もう終わりか?」 やはりヒデキは余裕だ。 「まだだ!」 その中で一番位の高い4大貴族ウランバートル家の長男が上級魔法の詠唱を素早くすませ、放つ! 『ライトニングイオ!』 辺りは雷雲に囲まれ暗くなる。そして、10数発の雷がヒデキに放たれる。 ヒデキは右手をかざし何かを呟いただけ。 轟音を響かせ、辺りは砂ぼこりに包まれて安否はさだかではない。 しかし、仲間であるイツミたちはヒデキの属性を知っていので、顔色をかえず見ている。 ディオ・ウランバートルは全ての力を使い果たし、右膝をついている。 砂煙が晴れた時、貴族にとって絶望が待っていた。 「まぁまぁよかったんじゃん? けど、それで魔力尽きたら意味ないじゃん」 この瞬間貴族8人は戦意を失った… 「さぁ、今度は俺の番だな。」 ヒデキがそう言うと魔力も気力も残っていない8人はギブアップした。 ヒデキは仲間の元へ歩いていく。 「ヒデキ~あのヒロシってのぉ、私の眼でも明確に視えないんだけどぉ」 「ん~アイツ強いけど、ケインと共に要チェックだな。人数も揃ったし、様子みるか」 「てきと~ だけど、魔力は強いわねぇしかも、まだまだ隠し持ってる何かがありそぉねぇ。」 イツミの眼は特殊で、反則的な能力がある。ヒデキはケインとヒロシを、まだそれほど脅威を感じてないのか、後回しにした。 だが、イツミは事件の匂いを感じ取っていた。
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