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「今回は体調不良って事でひいてくれるか?」
「……まぁ仕方あるまい……」
ヒデキは一応、貴族のプライドを傷つけない形で遺恨をのこさないようにした。
「では、俺とイツミ以外は1対1で戦ってもらおう!」
残りのメンバー
まずステラ。
見るからに高級そうなロッドを腰にさしている。
そしてパリス。
銀のレイピアを見つめている。
お調子者だが肉弾戦にはめっぽう強いファビオ。
ガントレットと拳を覆うナックルグローブを装備している。
2メートル近い身長とリーチをフルに活かした槍使いのコービー
銀髪と銀の瞳。力を隠し、何を考えているかわからないケイン。
武器は持たず、ブレスレットと指輪のみで、愛想笑いを浮かべているヒロシ
そして、身長はミニマムなのに、服の上からでもわかるアンバランスな胸、貴賓があり、オレンジの髪で瞳に強い意思を感じる女の子。
後の5人は先ほどの挑発に乗らなかった貴族たちだ。
抽選の結果対戦は決まった。
ステラvs貴族A
パリスvs貴族B
ファビオvs貴族C
コービーvsオレンジの髪の女の子
ケインvs貴族D
ヒロシvs貴族E
となった。
「では、始めようか!
危ないと思ったら止めるからな!」
ヒデキの合図により、順に試合が始まる。
パリスと、ステラ。ファビオの試合は一瞬だった。
ステラは風の魔法で相手の動きを封じ、次に水球の中に閉じ込め勝負を決めた。
パリスは相手の放つ魔法をかいくぐり、雷の身体強化で凄まじいスピードで相手の背後をとりレイピアを首元に当て、勝負が決まる。
ファビオは、雷の属性付加をナックルにほどこし、パンチ一発で相手の意識を刈り取った。
そしてコービーの試合。
コービーが3メートルを越える槍を構えるが、オレンジの髪の女の子はつっ立っている。
「なんだ?余裕あるじゃねぇかよ」
挑発に乗らず少女は凛とした表情でたたずんでいる。
「別に選抜戦に参加したいわけではないので棄権するわ。」
「どうゆぅことぉ?」
イツミがすぐに反応するが
「後で話すわ。」
と言ってミニマムな女の子は闘技場の角にいく
「……まぁ無理にやるもんじゃねぇしな!次はケインか?」
ヒデキは大して気にせず、試合を始めさせる。
「なんか俺だけ消化不良だな。」
コービーは不戦勝に不満だ。
ケインとヒロシは自分から攻撃に移らず、ひたすら魔法や、攻撃を避け、相手が力つきたところで、背後からの手刀で意識を刈り取った。
「手の内は見せねぇか」
ヒデキはケインとヒロシに一層興味と警戒心を抱く。
こうしてメンバーは決まった。
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