選抜戦

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さて、ケインはというと、着実にフラッグを獲得し、残り1チームだけとなっていた。 魔力を察知し、フラッグがあるだろう、複数の魔力がかんじられる場所に着いた。 そこには6人の男女がいた。 「貴方たちで最後なんです。 おとなしくフラッグを渡してもらえませんか?」 紳士的に言葉を投げ掛けると同時に、雷の初級魔法がケインに直撃する。 「……せっかく平和的に話を進めようと思ったんだが、お前らふざけてんのか?」 ケインは殺気を撒き散らし、長い詠唱に入る。 さすがにヤバいと思ったのか相手チームも中級魔法などで攻撃するが、無抵抗なはずのケインにキズをつけることすらできない。 結界を張っているので、相当な攻撃ではない限り、ケインにダメージは与えられない。そして… ケイン「ブラッティローズ」 その瞬間、相手の体に赤い薔薇が咲き、魔力を吸い上げ黒く染まっていく。 「うわぁぁぁ!」 全員の魔力が段々と吸われていき、薔薇の色が黒に近くなった時…… 『ゼロフォース!』 その瞬間、薔薇は綺麗に散り、吸いとられた魔力は虹色に輝きながら天にのぼっていく。 ヒデキはケインを殴る!! 「こら!ケイン! その魔法は下手したら命を奪いかねないんだぞ! もっと適切な方法があったはずだ!!」 ヒデキは魔力が尽きてきても魔法を解除しないケインに怒っている。 「…確かにな。だが、俺はお前の部下でもなければ友達でもない! いちいち口出ししないで欲しいな。」 ケインの開き直った言葉に、ヒデキは呆れるが、立場上、は間違いではない。 「確かにそうかもしれないが、命の大事さくらい判るだろ!」 ケインとの人間関係を築いていないヒデキには、これ以上いえなかった…… そして… ホムラの声で放送が入る。 『クラス対抗サバイバルはA組の勝利だ。 今から皆を学校へ集団転移する。疲れているだろうから、そのまま寮に帰れ』 2年生全員帰路につく。悔しくて泣く者や、気にせず談笑している者など、さまざまだが、こうして学年選抜戦はあっけなく幕を閉じた。image=404930695.jpg
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