貴族社会と仲間

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ある日、2人は授業も終わり学生寮に向かって歩いていた。 すると目の前に銀髪、銀の瞳をした男が仁王立ちして、道を塞いでいた。 「おい双子。平民のくせに調子に乗ってるな。、この学園では『貴族には逆らうべからず』という暗黙のルールがあるのを知らないのか?」 銀髪の男は、なにかと目立ち2人を面白くないのだろう。 ヒデキ イツミ 「……………」 男「なんだ?直接貴族には意見出来ないのか?」 「はぁ……面倒な坊っちゃんに捕まったなぁ」 「父の力を借りれば、もっと容易く消し去れるが、それでは俺の気がすまない!」 この男は平民がそんなに嫌いなのだろうか……言葉にあまり憎しみが込められていない。 「あなたは平民が嫌いなの~?」 その疑問をイツミはぶつける 「当たり前だ! 俺は貴族の子に産まれ、幼い頃から魔法や、剣術。知識を叩き込まれ、一族の繁栄のために生きてきたのだ! キサマらは自由に生きてきたくせに貴族よりチカラがあるのが許せんのだ!」 それは本心なのだろう。男は腰に指してあるレイピアを抜き、ヒデキに向けた! 「今からキサマと俺の運命の差を思いしらさせてやるわ!!」 「んなもん向けられてもちっとも怖くないし、俺が武器を出す理由にもならない」 ヒデキは面倒なのか、脅威を感じていないのかわからないが、やる気なしだ。 「確かにそうかもしれん。 では、こうならどうだ?」 俺はケイン・伊集院! 負けたら、俺は学園から去ろう」 「ほぉう」 伊集院家は4大貴族で学園をやめるとは思えない。 そんな表情をケインは察する。 「ウソではない! 俺はある目的のため精進してきたのだ!!」 ケインが真剣な目付きになったのを見てヒデキも応える。 「そうか…ならその想い…受け止めてやろう」 ヒデキは乗り気ではないが、男が覚悟を持って挑んでくる心意気を無下にはしない。
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