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梅雨が明け、本格的に暑くなり夏の日差しが照らす7月の始め――――……
私、古賀麻衣は今から学校がある為、登校中。今日から暑くなるって言っていたけど、ホントに暑いなぁ……
「ま~~~い~~~!」
そこへ後ろから私を呼ぶ声が聞こえたので、振り向くと幼なじみの鈴姉ちゃんがやって来る。私のところまで来た鈴姉ちゃんは突然、私に抱きついてくる。
「麻衣おはよぉ!」
「わっ!? 鈴姉ちゃん苦しいよぉ!」
鈴姉ちゃんは私から離れる。鈴姉ちゃんは私を本当の妹みたいに慕ってくれており、昔から色々とお世話になっており、そんな鈴姉ちゃんを私も本当のお姉ちゃんみたいに慕っている。
しばらく二人で話しながら歩いていると、私が通う学校が見えてくる。残念ながら鈴姉ちゃんは違う学校なので、ここで別れることになるが、鈴姉ちゃんはいつも別れる前にあることを要求してくる。あることとは――――……
「じゃあね、鈴姉ちゃん! 学校がんばって!」
「麻衣~、いつものは~?」
「え~、やるの?」
「もちろん!」
私は鈴姉ちゃんを抱き締めると、鈴姉ちゃんもまた私を抱き締める。そして、お互いほっぺにキスをし、それを終えるとお互い離れる。
「も~、これ恥ずかしいんだから……家でやろうよぉ」
「いっ、家でヤる!? 麻衣あんたいつの間にそんなことを覚えたんだ!?」
あれ? 私、今おかしなこと言ったかな? 何だが鈴姉ちゃんやけに息が洗いんだけど、風邪でも引いたのかな? それより早く行かなくちゃ学校遅刻しちゃう!
「じゃあね鈴姉ちゃん! 風邪引いてるんなら無理しちゃだめだよ!」
「えっ、風邪? 何の事?」
私は鈴姉ちゃんにそう言い残し、小走りで学校へと向かう。
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