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鈴姉ちゃんがまた考え込んでいると、私服に着替えた准くんが部屋に入って……ていうか准くん、何で顔がボロボロ何だろう?
「准くん、何で顔がボロボロなの?」
「あー、そこのバカ姉貴が」
「何か言ったかなぁ? 准くぅん」
鈴姉ちゃんがものすごく恐い顔で准くんを睨み付け、准くんは黙り込んでしまい、思わず私も震えてしまう。だってほんとに恐いんだもん……
「はっ!? 麻衣ごめんね恐がらせて……」
震えてる私を見て鈴姉ちゃんは、私を抱き締め頭を撫でてくる。
よかった、いつもの鈴姉ちゃんに戻って! でも准くん、その光景を呆れた顔でじぃーっと見ているけど、どうしたのかな?
「はぁ……相変わらず麻衣には甘いなぁ、姉貴は」
「何? あんたも麻衣に抱き着きたいのか?」
「んなっ!? べべべ別にそういう意味で言ったんじゃねぇよ!」
准くん、顔が赤いけど熱でもあるのかな? 何か焦ってるみたいだし……ていうか鈴姉ちゃん、いつまで私に抱き着いて頭を撫でてるんだろう?
「ほらほら~、思い切って抱き着いちゃいなさいよ~」
鈴姉ちゃんは私から離れて、顔をニヤつかせながら准くんに言う。
「だだだだっ、だから別に抱き着きたいわけじゃ……!」
准くん、更に顔を赤くして何だか可愛いなぁ……でも、別に抱き着いてもいいのにぁ……
「このヘタレが……あっそうだ。准、ちょいとこのメール見てみて」
「今、さりげなく酷いこと言ったな……んで何?」
鈴姉ちゃんは准くんに、私の携帯を渡してメールを見せると、准くんはメールを見ながら何か考え込んじゃった……二人ともどうしたんだろ?
「おま……これ明らかブラメじゃん」
「やっぱし、准もそう思う?」
ふぇ? ぶらめ? 何それ?
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