初心の想い

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怒りをぐっとこらえ、 あたしは違う方向に頭を持っていく。 「…亮?」 あたしがそう呼ぶと、 亮はあたしの方をふっと見た。 その瞬間。 『ガバッッ!!!』 あたしは亮を張っ倒し、馬乗りになった。 殴ると思ったか 亮は反射的に腕を顔の前にだした。 親に怒られる子供かって反応。 こーゆー弱っちいとこがまたあたしは亮の嫌いなとこでもあり、好きなところでもあった。 あたしはそっとその腕を避ける。 なにが起きたかと驚いてるあたしを見上げる亮。 亮を見下すあたし。 そうだ。 これがいつものあたしたちの形。 沈黙が続く。
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