水晶の魔女

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「マリア、こっちだ」 レイブンは校門で私を待っていました。 周囲を青い光がキラキラと舞っています。 これは水の元素、「エレメント」と呼ばれるもので、一つの属性に精通すればするほどエレメントはその人間を加護します。 並大抵の努力ではエレメントは寄り付きません。 ほとんどの魔女はエレメントの加護を得るためにそれぞれ一つの属性を選び、魔女になった瞬間からその属性修行だけに専念しますが、それでもほとんどの魔女はエレメントの加護を受けることなく人生を終えることになります。 20代でエレメントの加護を受けた魔女はこのキングダムではレイブンのみです。 勿論私にはエレメントの加護はありません。それどころか、私は属性魔法すら扱えないのです。
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