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目の前に空き瓶が見える。
どうやら昨晩は酒を全て飲み干したらしい。
状況を確かめようと思うが、目の前の酒の空き瓶以外全てがぼやけて見える。
「眼鏡がない…」
窓から太陽の光が差し込んでいるので、部屋の中は十分に明るい。だから手探りで自分の周囲に眼鏡が転がってないか探してみるが…
「ない…」
いつものことと諦め、立ち上がって部屋中を漁ろうと思い立ち上がる。
が。
「…!」
目の前にぼやけて見えていた世界が、ぐるぐる回りだした。
極度の目眩。
パタッ
俺は堪えきれずそのまま布団に尻餅を付いた。
「うぅっ……」
その間も絶え間なく世界が回って見える。
同時に全力で襲い来る吐き気、頭痛、全身倦怠感。
「こればっかりは慣れんなぁ…」
俺は立ち上がるのを一端諦め、布団に横になる事にした。
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