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2010年5月28日 改めまして
朝から落ち着かなかった。
行き付けの美容室は待ち合わせ場所まで車で5分。
艶々の髪に満足して時計を見ると17時45分だった。
待ち合わせは18時。
車の中でメイクの最終チェック。
その時メールが着信した。
『着いたよ🚗🌀
15分前💡凄くね?😁
着いたら✉頂戴な✋』
待ち合わせ場所は海岸通りのコンビニの駐車場、Masaの車に乗せて行って貰う事になっていた。
車種とナンバーは聞いてある。
Masaの車にが視界に入った瞬間、胸が高鳴った。
助手席側に車を停め、運転席側を覗き込むとふざけたメールとは対象的な、優しい目のちょっと落ち着いた感じの笑顔がそこにあった。
「こんばんは~、やっぱ美容関係だけあってオシャレ~🎵」
初めて聞くMasaの声。
Masaがマサに変わった瞬間だった。
「改めまして、はじめましてだね。こんな先輩やっぱり知らない?」っと聞くと
「わかんね~、俺、いい加減だから」とマサは笑った。
しばし沈黙…
「あれ?どうした?緊張してる?でも凄いよね?サイトで会うの、初めてなんだよね?良くオレのメールで会う気になったよね?」
何を話して良いのか、悩む必要は無さそうだ。
マサはメール通りのおしゃべりだった。
お店に着くと、ドアを開けて中に入れてくれた。
「いつもここには肉を食べに来るんだ」
お家はほとんど魚だと前にぼやいていたことを思い出した。
お店の人が、メニューとお冷やを置いて行くと、少し声を小さくして
「そのスープセットのスープ、味噌汁なんだよ、あり得なくね?」
と、イタズラっぽく笑った。
でも運ばれて来たスープはコンソメで、
「俺、いきなり嘘ツキじゃんね(笑)ほんといい加減」
そして料理が揃うと、ステーキを一切れ私のライスに乗せて
「一番美味しいトコあげる」
とマサは笑った。
仕事、家庭、今はまってる事etc、、次々に話題をふってくれる。
何を話したら良いか解らず、まだ真っ直ぐマサを見ることも出来ず…
ただ、居心地は悪くなかった。
たくさん笑った。
「まゆのメールって優しいよね、それにまゆっていつも前向きだよね。きっと輝いてんだろうなぁって思ってた」
そう言われて『そんな私になりたいって思ってるんだよ』って心の中で呟いた。
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