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私は咄嗟に懐から小さな道具を取り出し、天井に向けて何かを発射した。天井にその何かは到達しくっついた。そして、そのまま道具についたボタンを押すと天井までするすると軽やかに浮かんで、天井に張り付いた。
(絶対に逃げ切ってやる…。)
「糞!!何処行きやがった!」
その時ちょうど男達二人がトンネルに入ってきた。
「真っ暗で何にも見えないな…。」
暗闇のおかげでどうやら天井に張り付いている私に気づいていないようだ。
「とりあえず、中を調べてみよう。」
「あぁそうだな。」
(しめた…!)
そのまま男達はトンネルの奥に入っていく…。
私はこっそりと音をたてないように細心の注意を払いながら地面にゆっくりと降りた。
そして、さらに慎重に歩をトンネルの外に進めた。
(あの二人は気づかずに行ってくれたみたいね…。)
少しホッとした様子でトンネルを抜け出すと小走りで近くにあった橋の下に座りこんで、ノートパソコンを起動しはじめた。
(この情報が本当なら…)
私は心なしかドキドキしていた。
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