そうだ、街へいこう

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目から心の汗が溢れ出しそうになってきた時に今度はサクヤが俺のジャケットを引っ張ってきた。 「なっ夏彦……そそそそれでもべべべ別にアタイは……良いぞ」 カミカミで顔を真っ赤にしながら上目遣いでジャケットの端をキュッと握るという高等技術を使ってくるサクヤ。何だよぅ!何でそんなにピンポイントで攻めてくるんだよぉ! 「……葛藤してますね」 「あぁ……あれはキツイ。見てみろエリック、顔には出てないが夏彦殿の握りこぶしが震えているのを」 「……」 「私の見たところ夏彦殿は女性に免疫がないようだ。母さんにもおっかなびっくりな対応してたからな。それなのにあんな攻撃を受けてみろ……あれが母さんなら問答無用で押し倒している所だ」 コソコソ子供に何教えてんだよ!しょうがないだろ!俺は昔から山にほおっていかれたり、起きたら熊の巣とかにいたっていう修行ばっかだったんだから女っけがまったく無かったんだよ! 「そんな状態で我慢しているなんて……夏彦さん、紳士です!」 またそんな綺麗な目で見ないでっ!すでに俺には理性なんて薄皮一枚分も無いんだから!行く気まんまんなんだからっ! 「……ん?」 「スケベーだねっ!」 もう何も言えなかった……。
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