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少年の意識がまた夢の世界に落ちて行きかけた時にガチャガチャとドアノブを回す音が部屋中に響いた。
誰もいなくなった世界のはずなのにドアノブが回るのはおかしい。動物の類ならドアノブを回す事などありえない。
少年はそう考えてドアの前に立ってゆっくりとドアノブを回してドアを開く。
ゆっくりと開いたドアの先に立っていたのは小さな可愛らしい傘をさした一人の小さな少女と真っ黒なスーツを着た一人の筋骨隆々の大男だった。
少年が反応に困ってまごついていると「貴方が最後のヒーローの『S-158』であってるかしら?」
そう少女は少年に問い掛けて来た。
懐かしい実験番号を聞き、多少困惑したものの少年は軽く頷く。
「私の名前は姫咲えみる……。『S-158』、貴方に私達と共に戦って欲しいの」
そうえみるは言うと少年に向かって手を差し延べた。
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