プロローグ~人類滅亡から戦時中へ~

4/6
前へ
/8ページ
次へ
しかし、少年はその差し出された手を勢い良く叩いて吐き捨てた。 「俺は二度とあんな地獄なんて見たくない。見たところ過去から来たと思うが帰ってくれ」 しばらくえみるが黙って俯いてしまったので少年は少し不安そうな顔になった。 「……このえみる様の誘いを断るなんて良い度胸じゃねーか」 小声だが迫力の有る声に全身の鳥肌がこれでもかというほど立つ。 「覚悟は出来てんだろうな!?」 えみるがそう叫ぶと、えみるを中心に黒い何かが溢れ出す。 「こうなれば実力行使だ……無理矢理にでも連れていく」 えみるが顔を上げると同時に黒い何かは一気に周りを包み込む。 「----ッ!?」 逃げだそうとしたが既に遅く、えみるの能力に呑まれていた。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加