その館には、メイドと、館の主、そしてその息子が居ました。

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目が覚めると、夕陽が部屋を紅に染めていた。 もう六時か。 それにしても、なんで俺、寝てたんだろう? なんか少女がいきなり押し掛けてきて、俺の顔面を蹴る嫌な夢見ちまったし 疲れてたのかもな 頭と鼻も痛いし、寝違えたかな。 そろそろ、母親が帰ってくるころだし。 俺は部屋から出て、リビングのある一階に下りていった。 「長く眠ってた、大丈夫?」 「──っ!?」 リビングには夢でみた少女が座っていた。 これはまだ夢の中なのか? 「違う、ちゃんと現実」 「心を読むな!」 なんか、こんなやり取り前にもあったような 「って、あの夢は夢じゃなくて現実だったのか」 「そう」 「あの跳び蹴りも」 「そう」 「…電波な話しも」 「電波ではない」 「あの、純白のパンt「てぃやー」そげぶ!?」 な 「何しやがる!!これで気絶したらまた出番が無くなんじゃねぇか」 「なに、訳の分からんことを抜かす、それともまた食らいたいのか?」 「いったい俺が何をした」 「自分の胸に聴け」 何だよ、こんにゃろー、無口キャラの設定が崩壊してんじゃねぇか。 「まぁいい、すまん」 「それでいい」 ふぅ、よかったよ。 「てか、ずっと気になってたんだがお前誰だ?」 「名乗らせる前に自分の名前を言うのが普通だろ?」 くそ、細かい奴だ。 「あぁ?」 「あっ、いや、すまん、俺の名前は、相葉隆人だ、よろしく」 そういや、こいつには読心術があること忘れてた。 「私は、伝波来夢、よろしく」 伝波か読み方分からなかったら、“でんぱ”って読みそうだな。
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