1380人が本棚に入れています
本棚に追加
/415ページ
「おはよ」
小さく呟いた私の声が、一瞬響き渡るこの瞬間が好き。
まだ誰もいない朝の教室は、いつものガヤガヤが嘘みたいに静まり返っている。
私は窓側後ろから二番目の席に腰をおろすと、ボーッと窓の外を眺める。
ちなみに只今の時刻は8時15分。
あと15分もすればHRが始まる。
だから、パラパラと一人二人と生徒が登校して来るはずだけれど、私はこの静寂の15分が好きでいつも早めに登校をしている。
これといってやることなんてないけれど、昨日起きた楽しかったこととか今日は何をしてみようかとか…。
正直、どうでもいい事を考えているだけの時間だけれど、ほんの少しだけ、心にゆとりを持てる時間は贅沢でなんとも至福を感じるのだ。
最初のコメントを投稿しよう!