君と

7/9
前へ
/19ページ
次へ
唯都は産まれた時から 体に爆弾を抱えている。 心臓病だった。 産まれた時から心臓病で いつ死んでも今は おかしくないって医者に 言われた、って この間唯都が電話で言っていた。 今は大人しく家で安静していなさい、とのこと。 「唯都はさ、ほら…」 「え?」 伊織が小さい声でぼそぼそと喋ったのを上手く聞き取れなくて。 「あ、ううんなんでもないよ」 「え、なに!気になるでしょー」 「なんでもないってばー」 伊織はあたしの頭をぐしゃぐしゃっと撫でた。 …撫でっていうか髪型をぐしゃぐしゃにした(笑)。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加