君と

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唯都の部屋から返事が返ってこない。 「唯都?入るわよ?」 唯都のお母さんが唯都の部屋のドアノブに手をかけて捻った。 「…唯都?居ないの?」 部屋を全体に見るけど唯都が居る様子なんてない。 「母さん」 あたしの真後ろから低い声が聞こえた。 「ぅわっ!?」 低い声と唯都の吐息にびっくりしてあたしは意外にも大きい声が出た。 「なにびっくりしてんの小冬?」 びっくりしてあたしは床にしゃがみこんでいた。 しゃがみこんでいるあたしの腕を掴み、軽々とあたしを立たせた。 「だって唯都があんな真後ろからっ」 「なに、びっくりした(笑)?やっぱり小冬からかいがいがあるから好きだよ、俺」
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