あなたともう一度恋に落ちよう

初めて

「なによ！？」

「あ、いや。あっ！伊織伊織！」

「伊織？」

陽汰はあたしの後ろを指差していた。

後ろを振り向くけど伊織なんて姿どころか形も見えない。

「いないじゃん」

「あっれ？さっきいたんだけど…」

陽汰は伊織を居てもいないのに目の上に手をあてて探しているふりをする。

「いないのわかったから帰ろ」

「いや、居たって！(嘘)」

「帰るよー」

あたしは陽汰の言葉を無視して歩き出した。

「待ってよ」

と言って少し離れた距離をすぐに急いで離れた距離を縮める陽汰。