ヘンテコ親父のメカ

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連太郎「なんだよ。マナーにしとけって」 俺がスマホを持って呆然としていると、気だるそうな声が耳に入った。しばらく休止していた声帯が活動を開始したことによって、こんな掠れ声が聞こえる。 今日が部活の休みということもあり、部活仲間が数名泊まりにきている。みんなで出かけるためだ。 拠点はどこでも良かったんだが、何となくの成り行きで俺の家に決まってしまった。両親ともこういった事を渋ることはなかったからホッと一安心だ。 泊まりに来ているのは、合計4人。男子3人、女子1人だ。 今しがた気だるい声を発したのは、椎名連太郎(シイナレンタロウ)。部活一ノッポ男。身長、186cm。ゲームでは、リバウンドを中心に活躍してくれている。 達哉「オレまだ寝たい。ふあぁ」 連鎖的に声を発したのは、近藤達哉(コンドウタツヤ)。イケメン且つ成績優秀者だ。女子からは憧れの眼差しを、男子からは嫉妬の目を向けられている。 浩介「今日部活何時から~?」 布団をもぞもぞさせながら言うのは、大林浩介(オオバヤシコウスケ)。天然でぶっ飛んだ発言がよく起こる。今日が部活なくて一番喜んでいたくせに、普通に行く気でいる所を見ると本当にネジが緩んでいるのではないかと思われる。 芹花「おはよう。みんなまだ寝てるの?」 男たちがギュウギュウになって眠る部屋を覗き込んだのは、相田芹花(アイダセリカ)。バスケ部マネ兼幼馴染。本日唯一の女子メンバーだ。気が利くしっかり者だ。部員は芹花を信頼して活動している。 以上5名。約1時間後の被害者。
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