第二章

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「へぇ~、それじゃあ貴方は紫に連れてこられたってことかしら?」 「はい。そのあとでアリスさんに会ってここに行くように言われたんです」 「そう…ところで、貴方はもう外の世界に未練はないかしら?」 「え…?…まあ、はい」 「それなら能力を調べても大丈夫ね」 「能力ってアリスさんが人形を動かしていたアレですか?」 「そうよ。でも、能力を持っていると外の世界に帰れなくなるの」 それであんな質問を… 「でも大丈夫そうね。紫が連れてきたってことは何か特別な人間なのかもしれないし」 「特別…っていうより『異常』って気がしますけど…」 「?」 「僕は小さいころから影が薄かったんです…薄すぎたんです…誰にも気づかれず、家族からも気づかれず…だから僕は人との関わりを断って、今まで生きてきました…」 「そう…でも大丈夫よ。ここは全てを受け入れてくれるから」 霊夢さんが優しく、僕の頭を撫でる 「ありがとう…ございます………っ!!」 それでも涙を流さなかったのは、菫がその小さな体で力強く背中に抱きついていたからだと思う
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