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全体重で飛び付かれた武蔵の額には血管マークが二つ浮かび上がる。
「柚琉さんっ、いつも言ってるでしょう!飛び付き禁止です!!」
声を張り上げる武蔵に柚琉は「えーっ」と不服そうな声をあげる。
「怒るなよー。いいだろ少し位ッ。」
「よくありませんッ。」
ギャーギャーと言い合いをしている二人に仁と友也は顔を見合わせクスクスと笑う。
「何だかんだ言ってあの二人も仲良いよな。」
「本当。」
柚琉と武蔵の言い合いは益々ヒートアップしていく。
「コンビニ付き合ってくれよーッ!武蔵ーっ。」
「んなもんっ一人で行って下さいよっ。」
冷たく言い放つ武蔵に柚琉は再び全体重で飛び付く。
「俺が嫌いなのかーッ!」
「だーっもう!分かりました、行きますよ!」
そう言った途端、柚琉の態度がコロッと変わる。
「武蔵、スキだーっ!」
甘えるように肩に顔を埋め抱き付いてくる柚琉に迷惑そうにしながらも力付くで剥がそうとはしなかった。
「だーッもう!分かりましたからっ離れて下さい!」
「ちぇー…。」
つまんなそうにしながら柚琉はおずおずと武蔵から離れる。
「…………武蔵。」
「はい…?何ですか。」
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