仲良しなんです。

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 武蔵は柚琉を腕につけたまま廊下を歩く。年上なのに妙に子供っぽい柚琉にどう対応していいか分からなかった。 「なぁなぁ武蔵っ。」 「なんですか……。」 子供みたいなはしゃいだ声で呼び掛けてくる柚琉にうざったいと感じながらも引き剥がす事が出来なかった。 「俺の事、好きー?」 「はい?」 突然の質問に武蔵は呆気にとられた声を出す。 「なぁなぁ好き!?」 「何でそんな事、聞くんですか。知りませんよっ。」 さらに強くしがみ付き上目遣いで見上げてくる柚琉にさすがにうざったく感じ振り払おうとするがうまく出来なかった。 「何だよそれーっ武蔵冷たいっ!」 絡めていた腕を離し背中をドカドカと叩き子供みたいに拗ねて膨れっ面をするから武蔵は思わず吹き出してしまう。 周りは突然、笑い出した武蔵に何事かと視線を集める。とうの本人はそんなものは何処吹く風で気にも止めなかったが柚琉だけが不服そうな顔をしていた。 「何で笑うんだよっ。」 さっきとは反対に少し怒っているような柚琉の声に武蔵も笑うのをやめた。 手をパケットに突っ込み「んー…?」と首を捻り考える素振りを見せた。 「…………おもしろかった……からですかね?」
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