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夏休み、仲のいい仲間と集まって遊ぶことになった。みんなでバーベキューをしたり、花火をしたりしていたのだが、急に誰かが言い出した。
「肝試ししようぜ」
というわけで、肝試しをすることになった。男女それぞれ四人ずついるので、男女ペアを四つ作って、学校を一周して戻ってくるというもの。ちなみに私、桐谷舞美は怖いものが苦手である。
「肝試し、って初めてかも」
「そうなの? まあ学校回るだけなんだし大したことないだろ」
なんて、友人である三村侑香里と中西彰が話している。ちなみに、この二人は恋人同士。更に言うと、彰は私の想い人である。お察しの通り、告白する前に失恋、というパターンだ。
「じゃあくじ引きするぞー」
ペアはくじで決めるらしい。態々くじを作るのも面倒だったので、トランプを一枚ずつ引いて、同じ数字の人同士がペアになる、ということになった。適当に引くと、私の数字は『七』だった。全員が引き終わり、自分のペアの人を確認する。すると、後ろから彰に話し掛けられた。
「お、桐谷が七か」
「え? 中西も?」
「うん。俺も七」
そう言って彰は自分の引いたカードを私に見せた。そこには確かに『七』という数字が書かれていた。実を言うと肝試し、なんて少し怖いな、と思っていた私は、彰とペアだと知って嬉しかった。回る順番はカードの数字の小さいもの順らしい。侑香里は私たちの前に回ることになった。
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