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ベルネを見送ったバークレイは一つため息を付くと、白髪少年が寝ているベットに腰をかけ、少年の額に指を置き口を開く。
「聞きたい事は山ほどありますが、まずは敢えてこう聞こうかな。いつまでそうしているつもりだい?狸寝入りなんて悪趣味だねぇ」
少年は片目を開け様子を伺うと、その琥珀色の瞳を瞬かせる。
そして、苦笑気味に口を開いた。
「そんなつもりは無かったでござるが……寝たふりをしていたのは確かでごさるな」
ふむぅ、困った。と、少年は口にしながら腕を組み、それを見たバークレイは小首を傾げる。
「何が困ったんだい?寝たふりがバレたことかな?」
「がぅ?いや、なに。こうして敵意を向けられている事でごさるよ」
そういうと少年はバークレイの指をつまみ退けると、上体をゆっくりと起こす。
「拙者、さっぱり状況が理解出来ぬでござるが、何か恨みを買うことでもしたのでごさろうか?」
「いいや、してはいないよ。
ただ君
人間じゃないよねぇ」
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