第一章:子狼、召喚される。

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   ベルネとサラは医務室に来ていた。  もちろんベルネはあの白髪の少年の様子をうかがいに、サラは男うんぬんの話は無しにして、暇だからという理由が妥当だろう。  医務室の扉を開けると、先程と変わらずパジャマに白衣姿のバークレイが、何故か身長を測っていた。  そして、こちらに気付くと笑みを浮かべて軽く手を挙げた。 「やぁ、早かったねぇベルネちゃん」 「コイツが……?」 「違うからな!? 先に言っとくが違うからな!?」 「何の話だい?」 「いや、何でもない。それよりあの子はまだ寝てるか?」 「いや、起きたよ」 「本当か!?」  直ぐさまベットに向かいカーテンを開ける。  しかし、どのベットももぬけの殻だ。 「バークレイ先生。彼の姿が見えない様だが?」 「この辺りを見て回りたいって言ってたから、そこら辺にいると思うよ?」 「バークレイ先生。私は貴方が彼を見ていると言ったから……」 「見てたよ医務室から出て行く所までねぇ。歩き回れる程も元気になってくれて良かった。医師として感無量だよ」 「そうか、分かりました彼はこちらで探すとしよう」 「ちょっと待って」
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