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「フフ・・・それどころか、誕生日も知らないってわけさ」
「そ、そう」と、女は申し訳なさそうに言った。
「ふふ、謎に包まれているルパン一族・・・当の本人でさえも知らないことが多いのさ」
「・・・・・・そんなアナタには悪いけど、もう一つ“秘密”を作ってもらうことになるわ」
「秘密?・・・もしかして今回、父がボクを呼んだのと関係があることか?」
「ええ、大アリよ」
ここで女は急に車を止める。
キキーッ──
ふと外を見渡すと、周りには濃い霧がかかっており、一歩でも進めば即迷子になると言ってもいいほどであった。
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