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ルパンは女に言われたとおりアイマスクをかけた。
「しばらく歩くことになるけど、何とか頑張っていきましょう」
女はそう言うと、ルパンの右手を握り、導くように霧の中を進んでいく。
それから約二時間──
コンクリートの上から草等が生えてる道の上、足場が悪い急な坂道の上を歩いてきた。
これにはさすがのルパンもアイマスクをした状態からか、肉体的にも精神的にも疲れを隠せずにいた。
「アンタの言う“しばらく”ってのは、あとどれくらいなんだ?」
握られ続けた右手を一度放させ、ルパンは女に聞いた。
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