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その視線に気付き、男は顔を戻して話を続ける。
「どうだいルパンくん、私と組まないか?」
「・・・目当ては遺産か?」
少年──もとい、“ルパン”はさらに鋭く冷たい目をして、男に聞き返した。
対し、男は深いため息をこぼす。
「やっぱり分かっていたか・・・ああ、そうさ!痛い目に合いたくなかったら、その在処を今すぐ言えっ!!」
本性を現した男は、ルパンのジャケットの襟元をグイッ──と掴み、吠えるように言い放った。
「いくらなんでもだ・・・お前みたいな小僧一人が、たった一年程度で『7200億』って大金、使い切るはずもあるまいよ」
「ああ、確かにアンタの言うとおり・・・遺産はまだ、タ~ンマリと残っているさ」
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