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ルパンは素早く振り返り、その声の主に銃を向けた。
「アンタも俺に・・・死んだコイツと同じ用かい?」
女は赤い傘を差している。
それは派手なパステルカラーではない、先ほど死んだ、男から流れた生々しい血の色に似ていた。
女は応える。
「いいえ、違うわ」
「なら、なんの用だ?・・・普通の女なら、こんな仏さんになる瞬間を見ちまったら、悲鳴の一つや二つはあげるもんだぞ」
「フフ、可愛いわねルパンくん・・・でも安心して、私はアナタを呼ぶように頼まれて来ただけなの」
そう言って、女はエクボを見せてニッコリ笑った。
「頼まれて?・・・いったい誰からだ」
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