†出会い†

11/32
前へ
/613ページ
次へ
ここいら一帯は住宅地のようだ。一戸建てやマンションが建ち並び、道も家に挟まれている。 青年は特に行くあてもなく歩こうとしていたが、思ったよりもすぐに住宅地を抜けた事に驚く。 とても大きな通りに出た。 メインストリートだ。 煉瓦が敷き詰めてある床で、10メートルくらいの道幅はあるだろう。街灯がいくつもあり、とても明るい。左右に延びる道の真ん中で首を振るが、左には道を挟む建物だけで、通りの向こうは暗闇で何も見えない。右を向いた時、青年は目を凝らす事になった。 何か輝いている。 いや。光を発しているというわけではなく、街灯の光を反射させている物がある。しかもかなり大きな物だ。 青年は暗闇に背を向け、そちらに向かって歩きだした。
/613ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2108人が本棚に入れています
本棚に追加