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彼とタクシーに乗り、実家に向かった
そして堤さんはパパ達に、娘さんを幸せにしますから結婚許してくださいと、土下座した
ママは泣き、パパは堤さんを蹴った
『パパ…私の大事な人なの…この人でないと私は幸せにはなれないのよ…』
『思い直しなさい!色羽!』とパパは初めて私を殴った
『ホントにごめんなさい…パパ、勘当してもらっていいから…ママもごめんなさい』
私達は手をつないで家を出た
夏が終わる前に、私は家を売り、堤さんも住んでたマンションを引き払い、私達は新しいマンションに引っ越した
籍だけ入れて、私は堤色羽になった
10月の第一試験は無事合格して、12月の第二試験を待つのみである
『二次試験って難しいの?』
『論文に、プレゼンテーション、製図があるの。これで何年も合格待つ人いるみたい…』
『気張らないことだね。来年もあると思えばいいんだから。一年じっくり勉強できる』
『そうね』
そんな私達に思わぬプレゼントが舞い込んだ
妊娠したのである
私はただただ驚くばかりで、少しパニックになった
『できるときはできるんだよ。神様はわかってるんだ』
『夢みたい…私お母さんになれるの?』
『俺は親父だな』と慎吾さんは笑った
つわりが結構きつくて、店にも迷惑をかけてしまった
そんな中での勉強は、少し辛かった
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