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お皿、スプーン、コップと用意はしたものの、暇だった。
ご飯も炊いててまだ時間がかかるそうだ。
しばらくクラウドは屋根に登り街を眺めた。
眺めても、憎しみは消えない。
人間なんかいなくなればいいのに。
でも、あの人に会ってから気持ちが少し変わったような気がした。
汚れた手を、マリンは握ってくれた。
何人も殺している。
血がこびりついているのに。
「クラウド、ご飯出来たよ」
「・・・」
ティファが屋根に登ってきた。
「エアリスやマリンが待ってるよ」
「・・・」
クラウドが降りる気配がない。
だからとティファはクラウドにひっついた。
「 ? 」
「貴方が降りるまでここにいるわ」
「・・・」
クラウドの肩にティファの頭が乗る。
ティファの温もり。
ティファの香り。
癒される。
気がつけば、二人の手は握っていた。
そして、
バーン
「がっ!!」
何者かがクラウドを銃で撃った。
ゆっくりと倒れ落ちてゆく。
「クラウド!!」
ティファは手を伸ばして受け止めた。
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