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この噂はネット上で話題になった。
噂によれば、十三回かけた者は行方不明になったとか、十三回かけたら死んでしまうとか。
しかし、沢山の噂が飛び交う中、実際にかけたらどうなるのかという情報は何処にも載ることはなかった。
白羽 慎 は東京都にある、金銀八景高校に通う高校二年生だ。
この噂は、慎の通う高校でも注目の的だった。
慎が教室に入って席に座った瞬間、友達の生田 守 に話しかけられた。
「なぁ、慎! 今ネットで話題になっている噂知ってるか?」
慎は知らなかった。今この学校で最も脚光を浴びているこの噂を。
「いや、知らないけど?」
慎は、朝から回らない頭を使い半分流しながら言った。
「ほらっ、使われていない番号に十三回かけたら何かが起きるっていうやつ」
「使われていない番号に十三回? 十三回って十三日の金曜日かよ、どうせなんかのガセネタだろ?」
守にはこうは言ったものの、慎はこの得体のしれない噂に興味を引かれた。
「なぁ! 放課後に実際に検証してみようぜ!」
「どうせ、なんかのガセだって」
こうは言ったものの、慎の心にこの噂の種はしっかりと根を張り巡らしていた。
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