使われていない番号

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学校が終わると、慎たちは今朝の公言どおり学校裏の神社に来ていた。 辺りは薄暗く、十月の冷たい風が吹いていた。 「よしっ早速やって見ようぜ。っでどっちがかける?」 慎はハッとした。 「どっちがかけるって、守がかけるんじゃないのかよ?」 慎たちはいきなり壁にぶつかった。慎は、まさかここでもめるとは思ってもいなかったからだ。 「俺がかけるっていつ決めたんだよ? ここは公平にじゃん拳で決めようぜ!」 慎は渋々条件を飲んだ。 ーー結果は明らかだった。グーとチョキ、負けたのは慎だった。 「結局、俺かよ」 言葉ではこうは言ったものの、慎は自分が負けると、どこか心の中で思っていた。 慎は携帯を手にとった。 「でっ何番にかけるんだよ?」 「使われてない番号なんて、いくらでもあるだろ?」 勝負に勝った守が急かすように言った。
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