侵略者

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「これは……」  その部屋にいる全員が、モニターを不安と驚愕に震える視線で呆然と見つめる。  モニターに映し出された映像……そこには、瓦礫の海に轟々と燃え盛る炎が映し出され、その炎の中にはゼロと酷似したロボットがたたずんでいた。  色は白を基調とし、しっかりとした芯の通った巨躯からは、決して太くはないが力強さを感じ取らせる四肢が伸びている。  右腕には、炎の光を反射して真っ赤に光る剣が握られ、緑色の光を放つ2つの瞳は監視カメラをジッと見据える。  監視カメラから視線が逸れると、ロボットはゆっくりと歩み始めた。 「……進行方向には何がある!! 目的を割り出すぞ!!」 「は、はい!!」  その場にいる誰よりも早く正気に戻ったサハルは、焦りの色を隠さずに叫び声ともとれるような大声を出した。  指示を受けた研究員は、素早く指を動かして手元の機材を操作する。 「分かりました!! あのロボットの進行方向にある物!! それ、は……」 「どうした!?」  途中で言葉を切った研究員に対して、サハルは怒りを込めて大声を出す。 「進行方向にある物……それは……この場所です……」  その言葉に、部屋にいる全員が再び呆然とした。
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