侵略者

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「……もう一度言う……ユノアを連れて退避しろ」  ベルフェの視線はシグレを捉えるが、その瞳の奥はシグレを見てはいない。  その様子を見て、シグレは掴んでいた手を離し、ユノアを連れて出て行った。  そしてベルフェは、ゼロの足元にある機械を操作しているサハルへと、駆け寄っていく。 「サハル・リバイバル!」  ベルフェの声が聞こえると、サハルは機械を操作していた手を止めて振り返った。 「エルテリア殿下!? 何をしているんですか!! 早く逃げて下さい!!」  ベルフェの姿を視認したサハルは、焦りを浮かべた表情で怒鳴るように叫んだ。 「それはこちらのセリフだ。貴様こそ何をしている? いや、“何をしようとしている”?」  ベルフェにそう言われ、サハルは苦虫を噛み潰したようなバツの悪い顔をした。 「死ぬつもりはないと貴様は言った。だが、それは本当にそう思っていたのか? どうなんだ!!」  ベルフェが怒鳴った後、再び研究施設の一部で爆発が起き、ベルフェたちがいる部屋が大きく揺れた。
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