侵略者

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「これを押せばいいのか……」  スイッチを押すと、サハルが言ったように胸部の上の部分の装甲がスライドして開いた。  音のみで開いた事を確認したベルフェは、よじ登っていく。 「……ここだな」  ベルフェは開いているのを肉眼で確認し、中に入り込み着地する。  着地した瞬間、中が急に明るくなり内装を確認することが可能になった。  内装は、床と天井は平らな平行になっているが、周囲は曲線を描いており、上部と底部が削がれた球体のようなものだ。  そして、明るくはなったものの、周囲は暗いままだ。 「……手動……というわけではないのか……」  もっと中を見ようと体を動かし、足が動いた瞬間、周囲に外の映像が映し出された。  突然の出来事に焦りながら周りを見渡すベルフェの目の前に、青色のディスプレイが現れた。  ベルフェは、そこに映し出された文字を真剣な目で見る。 「文字は……オレたちのに似ているな……とう……じょうしゃ……しん……き……とうろく…………搭乗者新規登録か……そして、下には登録……フッ、最終確認か」  鼻で嘲るように笑い、ベルフェは迷わずに登録という文字に触れた。
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