侵略者

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 次の瞬間、天井の方から赤い光が降りてきてベルフェの体を通過した。  そして、ベルフェから離れた位置の側面にはいくつかのディスプレイが現れ、人の姿のようなものや心拍数などが表示されている。 「心拍数……脳波……破損部……まさか……!!」  何かに気づき、体を動かした瞬間、ゼロも同じように動き、ハンガーを破壊した。 「しまっ……!!」  破壊されたハンガーは、機械を操作するサハルに向かって落ちていく。 「でぁ!!」  ベルフェが左腕を振るうと、ゼロも同じように左腕を振るい、落下物を吹き飛ばした。 「動作投影……下手に動けば味方を巻き込むか……。サハル! 敵は今はどこにいる!!」 「て、敵は現在……」  正気に戻ったサハルは、慌てながらも機械に目を落とす。 「こ、これは……」 「どうした!?」  敵の位置を知ったサハルは、信じられないといった様子で目を見開き、その様子を不審に思ったベルフェは大声を出した。 「敵は現在……ユノアたちに迫っています……!!」 「な!? ちぃっ!! サハル、少し乱暴になるが……許せ!!」  そう言うとベルフェは、ゼロを地を飛ぶように駆けさせた。
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