侵略者

21/21
19人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
 白銀の剣は引きずるような音を立てながら持ち上げられ、ズシンという音と共に白い巨大ロボットが現れた。 「全員、下がれぇ!!」  次の瞬間、シグレは自らの軽率な行動を悔やんだ。  大声を出した瞬間、巨大ロボットは剣を振り上げた。 (……死ぬ……!!)  その場にいる誰もがそう思い、目を閉じた。 「おおお!!」  雄叫びと共に響いた金属と金属がぶつかり、こすれあう甲高い音が響き、通路の壁が崩壊し、何かが倒れる音が響いた。  その音に聞いたある者は耳を手で覆い、またある者は神に祈りを捧げ、またある者は……目を開いた。  目を開いたシグレは目の前の様子に安堵した。 「……ったく、おせぇんだよ、ベルフェ……」  音が響いてきた場所には、巨大ロボットが入ってきた場所に、ゼロが雄々しく立っていた。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!