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「急にどうした?」
玄の問い掛けに優は笑って答えた。
「いや、親父がいたらこんなんなのかなって思って」
「優には親父がいねぇのか?」
「俺が優と会った時から、優は三人家族だったよな」
「ライが言った通り、俺には両親がいないんだ…親父っさん」
「優…今何歳だ?」
「19」
「その若さで何つう苦労だ…」
玄は少し泣いていた。
「でもその代わりに、俺には二人の妹がいるから」
「綾と久美だな」
「うん、綾が14歳で久美が11歳なんだ」
「そうか…今度また綾ちゃんと久美ちゃんを連れて遊びに来てくれ…」
号泣する玄に優は微笑んだ。
「ああ、ありがとう!親父っさん」
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