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彼氏はストーカー
信じられるだろうか。
まさか自分の彼氏が、超絶美形で、隣にはいつも美女を連れ歩いてた浮気性の彼氏が、ストーカーだったとか。
しかも、ストーカー相手は私である。
私は美人ではない。一般的に女子と女子の間で可愛い可愛いと言い合う程度。つまりは普通。平凡顔であるのだ。
だから、私のストーカーが超絶美形で、いつも美女を連れ歩く浮気性な彼氏だなんて誰が信じるのだろうか。
まぁ、そもそもの事の発端は彼からプロポーズされた事による。
は?いえいえ。それを言いたいのは私だ。
とある日の平々凡々を描いたような普通の日、彼はやってきた。
なんの予兆もなく突然と。そして彼は私の前に歩みを止め、私を椅子から無理矢理立たせ、首に大きな手が当てられた。
何度も言うが、彼は超絶美形だったら、茶色い髪 に、耳たぶから軟骨まで無数に開いたピアス。切れ長の赤い目は、なんだか浮世離れしていた。
存在自体が、物語でしか聞いた事のないようなミステリアスな雰囲気に教室に居た皆は静かになる。
「仮沢秋(カリサワ アキ)。俺はお前を愛してる。俺と結婚してもらう。」
いえ、初対面ですから。
「はい?」
「了承の返事は貰った。」
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