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そして私達の能力が決まった途端、目の前には銀髪犬耳しっぽの少ボーイッシュなケモミミ娘が立っていた。
「……おい我が愚妹よ」
「何かな?第13位さん?」
そして私は、テールコートにマント姿のまんま「ワラキアの夜」になっていた。
しかも能力で魔力無尽蔵、身体能力Aクラス、魔術の心得、固有結界「タタリ」に空想具現化まで……死徒にもなっているし、何だこの規格外は…。
更に妹も妹だ。メモを盗み見してみたら、武術の心得そして流石に「獣王の巣」と'プライミッツ・マーダ'、私と同じく死徒化とも書いていたが、一部それはないだろうと思った。
「いやぁ、妹さん中々面白い事を考えるので、僕も少し奮発してしまいましたよ」
そして自重しろ駄神。
「まあとにかく、大方の準備は整いましたので、これより転送魔法を使用します」
「はいはーい!」
「……はぁ」
二者二様で、私は思わずため息をする。
だが自分自身好きなキャラクターでもあるワラキアの夜になれたのはある意味好都合だった。
少なからずこれからの人生、いや吸血鬼生に楽しみを抱いている。
「今現在貴方達には名前がありません。ですので僕が考えついた名前を貴方達に授けます」
そう言うと、途で規模の大きい魔法陣が現れる。
「我の名はエルキドゥ。これよりそなたたちに、新たな名を授ける…」
詠唱だろうか、彼はその言葉を一つ一つ紬ぎ、まずは我が妹に手を差し延べす。
「最強の獣と混沌の獣達をその身に宿す者よ。そなたの新たな名はエライザ、エライザ・プライミッツ」
「エライザ……プライミッツ………」
続いて、エルキドゥは私に向き手を差し延べ。
「ウソを具現し人の不安を操る者よ。そなたの新たな名はネールエィド・ブリュンスタッド…」
「………」
「そなたたちはこれより数々の世界を渡り、様々な世界で永遠に近い生を歩むだろう。我はそなたたちに少なからずの幸福を、祈っている」
瞬間、まばゆい光が暗黒の空間を包み込み、刹那、私達兄妹は第二の人生を歩む事となった…。
「貴方達に、幸あらんことを…」
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