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お隣りさん同士、それに互いに母親になったばかりの身だ。
僕の母と彼女の母親は僕と彼女を連れて退院後に知り合い、以来とても仲の良い関係となった。
当初未熟児だった彼女はすくすくと育ち、僕よりちょっと小さいくらいで、ほとんど変わらなかったそうだ。
僕らは毎日のように顔を合わせ、いつも一緒に遊んでいた。
幼なじみ。
そういっていいだろう。
だけど小さかった僕は気付かなかった。
4月2日と4月1日。
僕と彼女の誕生日は1日違いだったが、その実、364日も離れていたのだ。
4月1日生まれの彼女は僕よりひとつ上の学年。
一番の遅生まれだった。
4月2日生まれの僕は彼女のひとつ下の学年。
一番の早生まれだった。
彼女は僕より1年早く幼稚園に行き、1年早く小学校に通い、1年早く中学校に上がり、1年早く高校に進学した。
彼女が行くのを見送るのが、僕には腑に落ちなかった。
どうして僕は彼女と一緒に行けないのだろう。
いつから彼女をお姉さんと呼ぶべきになったのだろう。
僕にはそういった事情が全然分からなかった。
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