プロローグ

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「依頼書の内容に問題はありません」 と、青い髪の少女。 「自分達の実力はあなたがよく知っていますよね?ニアリスさん」 と、赤い髪の青年。 ニアリスと呼ばれた受付嬢は、この二人の事をよく知っていた。 それ故にニアリスは、この依頼に困惑していたのだ。 「いや……。それはそうですけど……。場所が場所ですから……。」 「だから、自分達がこの依頼を受けるんですよ」 「ランク的には問題無いですし」 青年と少女はかたくなに依頼を受けようとするが、ニアリスは一行に受理しようとしない。この依頼をさせたくないのだ。 「まぁまぁ、させたいならさせたらいいじゃないか」 ニアリスが渋っていると、不意に声がかかる ニアリスは、その声だけで誰なのか把握した。無論、『セレスティアウィング』に所属するギルド員なら誰でも知っている声だ。 ニアリスは二人の背後に目をやると、見知った顔が書類を覗き込もうとしている姿を見た。 背丈は青年と同じくらいのやせ形。何も映し出さない黒い瞳は相変わらず、何処を見ているのか判らなかった。
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