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玄という国が、千と二十五年続いた日の事でございます。
王は、憂いておりました。
「満たされぬ。満たされぬ」
王は不老不死の身体を得たのに、心は満たされてはいなかったのです。
ふと、王の前に臣下らしき男が現れます。
それはあの時の十三人目の臣下でございます。
「どうかなされましたか? 王よ」
臣下の言葉に、王は言いました。
「満たされぬのだ。いくら女をはべらし、酒を飲み、争いをしても、満たされぬのだ」
王の言葉に、臣下はこう進言します。
「それは、王の御心が、飽きてしまったのではありませんか?」
「おお、我が臣下よ。我の死を、返してはもらえぬか?」
王の言葉に、臣下は表情を変えずに、
「御意。今すぐにもお返し申す。ただし――」
臣下は、王の身体に触れると、告げた。
「王の御魂、貰い受ける」
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