第12章 決意

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エレベーターを降り、ギルドの入り口へと向かう。 去り際に受付嬢へ軽く挨拶をした輝樹達は、扉を押しあけて外へ飛び出た。 ここに来てから相変わらずの晴天が、再び六人を迎える。 通りに出ると、街の人々がただならぬ様子で行き来していた。カイルを通じて、この事態が表沙汰になったのだろう。至る所で、SPを腕に付けたプレイヤー達やギルドの兵士が戦闘の準備をしている。 先程までの賑やかな商店街の雰囲気は一変。緊張感張り詰める、なんとも重々しい空気が漂う場所になっていた。 「紅さん、これからどこへ向かうんですか?」 「転職センターだよ。貴方達を、より上位の職業へとジョブチェンジさせるの。これからの戦いのために」 「大丈夫だと思うが一応確かめておく。四人とも、SPのメニュー画面を見てくれ」 通りを歩きながら、四人は言われるがままにSPを確認する。すると、覚えのない項目が表示されていた。 「ん?何これ…『転職ポイント』?」 「こんな項目、メニューになかったぜ。新機能か何かか?」 連夜と祐樹が互いのSPを覗き合い、訝しげな顔を見せる。 自称SP研究科の連夜も、不測の事態を前に気付くことが出来ていなかったようだ。 「それは、プレイヤーのレベルが100を超えてから表示されるようになる。このゲームのプレイヤーは、一定レベルに達すると上位の職業へと転職が出来るんだ。一度変更するともう二度と今の職業へ戻す事は出来ないから、慎重にいく必要があるぜ。まあ、単純に強くなるだけだから、あまりためらう事も無いと思うけどな……長くなったが、転職についてはこんなところだ」 聖也の一通りの説明が終わると、四人は目を輝かせた。緊張感が吹き飛び、一気にそちらへと期待が高まる。 「ほえー……知らんかった。これで戦力アップやな!」 「そうね。きっと良い職業になるよ」 などと話している内に、六人は巨大な神殿のような建物の前に辿り着いていた。 扉は両開きの木製で、外観を見渡すと物凄い威圧感がある。 石造りの建物はそれ自体が古さを演出し、外からでも神秘的な雰囲気が感じ取れる。 「ここが、転職センター」
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