第12章 決意

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「次に、森宮祐樹の[サイキッカー]。既存の武術に加え、若干の魔力を拳に込める事で魔法攻撃も行えるようになりました。『闘気』と呼ばれるオーラを自在に操り、自身のステータスを変える事も出来ます。取得した固有スキルは『精神の回復』です。使用する事で自身のHPとMPを大幅に回復し、攻撃力と魔法攻撃力を少しアップします。ただし、多大な労力を使うので一度の戦闘で一回に限り使用可能です。ここぞと言う場面で使うのがいいでしょう……貴方の今後の修練に期待します」 「おう!もっと強くなってやるぜ」 祐樹は、神秘的な光を放つ修道衣を身にまとっており、両手にはミスリル鉱石を用いた豪華な装飾が施されている二又の爪を装備している。アクセサリは身に着けていないように見えるが、先程から祐樹を包む淡い光が防御力小アップの効果を持つアクセサリの一つなのだという。 「最後に、御波涼の[ガンマスター]です。[銃使い]以上の精密かつ素早い射撃が可能になり、無駄のない動きで敵を翻弄しつつ攻撃します。更に、既存スキルの『マガジン装填』を両方の銃に一つずつ、つまり一度に二つの属性付与が出来るようになりました。職業固有スキルは、『兵器召喚』を取得。このスキルは自身の周囲に多くの設置型銃器や超兵器を召喚し、ターゲットに総攻撃を仕掛ける事が出来ます。前方の敵を一気に制圧出来てしまうほど強力ですが、一度の使用でMPを全て消費してしまいます。使用後は早急にMP回復に努める必要があるでしょう。そしてもう一つ、このスキルには再使用待機時間が存在します。強力な分、一時間に一度しか使えません。使いどころを見誤らないように。そして、今後も貴方のその鋭い洞察力に磨きをかけていってください」 「まかしとき!すぐに慣れたるで」 涼は、朝焼けをイメージして作られた白をベースにやや赤みのある色に仕上げたジャケットを着込んでいた。一般のそれとは違い、動きやすく軽量化されており無駄のない動きが可能になっているようだ。 首にはダイヤのネックレスを着け、腰のベルトのホルダーには緑色に輝く二丁の銃がしっかりと納められていた。 精巧に造られた銃は獲物を求めているかのように、常に銃口を光らせている。
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