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「なぁ~に苦し紛れの言い訳してんの? アンタ今の状況わかってる?」
「言い訳、だなんて 私は本当の事を言ったまでで…」
「じゃあ、これなんなの?」
迷彩男が服から取り出したのはストラップが付いている四角く薄い真っ白なケータイを持っていた
「それはなんだ?」
真田さんが興味津々にケータイを見ている
「ケータイ、です」
「けーたい?」
「メールとか電話したり、ウェブに接続してネットしたり…
二人とも、持ってますよね?」
私の言葉に二人が面食らった顔で顔を見合わせている
「え、持ってないんですか?」
現代で生きるなら持ってないほうが可笑しい
「お嬢ちゃん、めーる?だっけ
後うえぶとかなんなの」
二人共私をからかっているのか?
「メールは文を送りあったり、電話は遠くの人と話しあったり
ウェブはネット…インターネットに繋いで世界中のホムペ…ホームページや掲示板、YouTubeとかの動画サイトを見るための現代で生きるのには必要な物です一人に一つ必ず持つ時代じゃないですか」
迷彩男が何か考えた後、また服から取り出した
「じゃあこれは?」
その手に持っているのはグミ
「グミです お菓子ですよ」
「グミ?
こんな奇怪な色をしたものが菓子? 一目見ただけで毒だってわるけど
どうして間者じゃない人間が毒なんて持ってんの?」
半透明で赤やらピンク、水色の多種多様の色形から迷彩男の正論で真田さんが私を見た
「…本当のお菓子です」
「じゃあお嬢ちゃん食べてみてよ」
迷彩男がグミの袋を私の方へと投げ捨てた
私は拾い上げ袋を開け水色のグミを一つ食べた
「これは毒じゃありませんただのお菓子です
二人共食べたことありますよね?」
「イヤ、某はぐみ やら、けいたい たるもの始めて見た」
え、嘘…
どれだけ現代とかき離れているのだろう
着ている服も可笑しいし…
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